ハッピー空間において、音楽はベースである。
食事が関わるイベントは、音楽が創る舞台の上に成り立つ。料理やお酒、デザートと人々が織りなす会話は、その舞台でひらりひらりと舞うもの。
という自論を、小声でここで話したい。
その日その空間に来てくれる人全員を幸せにする!と口走った私が、今回実施したイベントは「À la table de MIURA」。
パリ在住の金子彰吾シェフとのコラボ企画で、三浦の豊かな野菜を使用したフランス料理を三浦・三崎でいただくというもの。
三崎に幸せな時間を創りだすことを第一目的に、進行をしていた企画である。
また、シェフの今後の計画である「若手料理人が自由に自己表現をする場所を作りたい」という長期プロジェクトのトライアルでもある。
お客さんが持ってきた豚肉、イベントの途中で近所の魚屋から買ってきた魚、パティシエが持ってきたデセール(デザートのこと)。
最終的には料理9皿・デセール・私が淹れる食後のコーヒーを提供した。お客さんの参加型イベント、料理人の即興料理が繰り広げるハッピーな時間は、正午に始まり陽が沈むまで、いや沈んだ後まで続いたのだった。
しかしこれらは全て音楽をベースに、築き上げられたエンタメ。今回使用したプレイリストはフラヌールのチームのセレクションによる。キーワードは、「港町のカフェに流れていそうな曲」「映画のBGMのような」「音が少なめで、会話に寄り添う曲」だった。
そうして集まった曲たちは、ヌーベルバーグ映画BGM、ミシェル・ルグラン、クラシック、日本のシティポップも紛れ込んでいる。百聞は一見にしかずの逆で、一度聴いて欲しい。
統一性がありそうでなさそうで、でもまとまりがあるように感じる。それはイベントの趣旨と選ぶ人の共通認識や感覚やイメージの範囲が、ほとんど重なっていたから。
そしてシェフのフランスでの思い出の曲たちをミックスしてプレイリストは出来上がった。音楽が空間の隅々まで行き渡っていたのを目撃したのは、私。
このベースがあれば、どこにだってこの日のハッピー空間を持っていくことができるだろう。あの日の三崎の、フランスエッセンスを。
À la table de MIURA
日時:2025年6月10日(火)
場所:本と屯( 〒238-0243 神奈川県三浦市三崎3丁目3−6)
※完全招待・予約制
※ドリンク持ち込み

